下記は、このブログの過去記事
「研究者の良心って‥‥」 のコメント欄
(
http://sabi-see.jugem.jp/?eid=90#comments) から、
主として 「被害者N」 さんとのやりとりを抜粋、転載したものである。
さんざん悩んだが、
どうしてもこのような形で、記事としてあげずにはいられない。
根っからの文系人間であるsabiは、
ここに記載されてあることが事実であるかどうか、検証するすべをもたない。
しかし、 「被害者N」 さんの記述に、
(直感的にではあるが) “真実” を感じたことも、また否めない。
だからsabiは、
“だれかに検証してほしい” という思いを、抑えることができないのである。
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2006.01.12 Thursday author : さびしんぼう
研究者の良心って‥‥
コメント
私は研究盗用の被害にあっています。
盗用しているのは、阪大工学部の教授です。もうすぐ名誉教授になるはずの人です。
ある日、友人から朝日新聞の科学欄を見せられ「これは君の仕事だろう」と言われ、びっくり仰天、共同研究していたはずが、まったく無視されて新聞発表してました。調べると、勝手に論文は書くは、やりたい放題。(日刊工業にも2件!)
当方は民間企業の研究者、しかも私の内部プレゼンを聞いて共同研究を持ちかけられてはじめた、オリジナルはまったくこちらにある話です。
なのに、会社は私のほうを抑圧してしまいます。
こんな日本に未来なんか無い。
| 被害者N | 2006/01/22 12:11 PM |
>被害者Nさん
はじめまして、sabiです。
私のブログにご訪問いただき、ありがとうございます。
許せないです。
怒りがこみあげまくっています‥‥。
名誉教授なんて、
表立った問題を起こさずに一定期間勤め上げさえすれば、
どんな人だってなれますよね。
人格がどうであれ、品性がどうであれ。
なにが「名誉」なもんか、と思うことがしばしばです。
私は、正義はあくまでつらぬくべきもの、
悪事は洗いざらい明るみにすべきものだと考えていますが、
会社との間に軋轢があって、Nさんの立場が危うくなるのだとしたら、
事はそんなに単純ではないだろうな、とも思います。
(会社がそういう態度をとること自体、ひどい話ですが。)
しかるべき機関に相談して、
ご自身の立場を守りつつ、不正を暴く手立てを探るというのは
難しいでしょうか。
以下、ご存じかもしれませんが、もしご参考になれば幸いです。
(URLの頭に、hをつけてください。)
◆日本学術会議
「科学における不正行為とその防止について」
「科学におけるミスコンダクトの現状と対策」
ttp://www.scj.go.jp/ja/info/comment/050831-2.html
◆京都第一法律事務所
「自分の研究論文を他人に盗用され、それが学会誌に掲載されて
いました。この場合、どうすればよいでしょうか?」
ttp://www.daiichi.gr.jp/soudan/kenkyuu/10.htm
| さびしんぼう | 2006/01/23 11:19 AM |
さびしんぼう様
情報ありがとうございます。
実際のところ、日本ではなかなか打つ手が無いのが実状ですよ。
実は、この事態になる遠因は、中村修二氏と同様、それより悪質な事件が背景にあります。
私は、11年前にナノ粒子の大量生産法を見つけ、それを用いた製品開発にも成功し(多分、現時点で実際の製品を作ったナノテクはこれぐらいでしょう)日本特許もとり、USPも2件成立させたし、私自身も学卒からいきなり博士号を得るような仕事をしました。40人ほどの会社にしては画期的でした。
ところが、この成功をねたんだ社長から、なんと、解雇されてしまいました。管理職だったので、契約制だったことを悪用されました。
中村さんは、それでも2万円はもらっていたのに、私は高々60万円の退職金で放り出されました。
日本においては、技術者なんて奴隷(農奴)です。
半年失業した後今の会社が拾ってくれたのですが、結局この会社も欲しいのは人ではなく技術のみのようです。結局私が表に出ることを極端に嫌っており、この分野での社外発表はことごとく握りつぶされ、会社プロパーの連中の手柄になっています。結局私の仕事を大学の先生への貢物にしたのが実状でしょう。 当然のごとく私に対するケアは何もありません。(担当をはずされただけですね、もともと私の仕事なのに・・)
日本なんて、こんなやつらの集まりです。
飯を食わねば生きていけません。家族もいます。残飯でも食い物です。それが実状です。
(助けてくれる、人物たちもたくさんいるのですが、社会の仕組みは悪いやつらが主役ですね)
| 被害者N | 2006/02/09 1:43 AM |
>被害者Nさん
こんにちは、sabiです。
本当にひどい話です。
優秀な才能を持った方が、きちんと評価されないどころか、
こんなひどい仕打ちを受けているなんて‥‥。
これが日本の企業の体質なのでしょうか。
中村修二さんは、日本のエンジニアたちに対して、
「きちんと評価をする企業で、好きな仕事をしてほしい」
「今の勤め先で無理ならば、それができる企業への転職を」
「研究・開発職の人であれば、報奨金の上限を撤廃した企業に行ってほしい」
と述べておられますが、
日本でそんな企業は、きっとごくわずかなのでしょうね。
アメリカに渡るというのは、無理なんですよね‥‥?
資金的な問題でしたら、
仲間の力を借りて世論に訴えて、
「支援する会」のような形でカンパを募るというのも考えられますが、
それもなかなか難しいですよね。
博士号まで持っていらっしゃるのでしたら、
大学や大学院に就職するという手もあるかもしれません。
安月給ですけど‥‥。
大学でも盗用事件はありますが、たぶん企業よりはマシだと思います。
解雇されることも、そうそうありませんし。
すぐれた研究者が、権威をかさに着た人たちに利用されて、
その成果を搾取されるのは、本当に許せないことです。
私は大阪大学に、こっそり密告してやりたい気分です。
でも、それではNさんの立場が悪くなってしまいますよね。
何か方法がないか、また考えてみます。
どうか負けないでください!
| さびしんぼう | 2006/02/09 9:42 AM |
すみません、お久しぶりのコメントです。中村修二さんの問題や何やらは、日本の制度的な問題だと思っています。不正競争防止法が改定(とても、改正とは書けない)されたことをご存知ですか?この件で、経産省の役人が、「もう少し簡単に懲罰できるようにしたかったんだが、もう二度と中村修二のような不埒者を出さないために改定した」と述べるのを聞いています。
日本において、研究者・開発者は会社・組織(独法も当然入ります)を辞めたら、たとえ会社都合でも、基本的に頭の中にある・あったことを含め一切それまでの経験・情報を使う仕事をしたら、懲役に処せられる危険があることはご存知ですか?
重要な発見開発をしたら、その会社・組織の奴隷になるしか生きる道は無くなる、たとえ理不尽な目にあおうと生殺与奪の件は会社が持っているのです。そういう意味では、私は亡命するかお慈悲深い奴隷主を見つけるしか手は無いのかもしれません。
| 被害者N | 2006/05/21 11:25 PM |
>被害者Nさん
こんにちは、sabiです。
不正競争防止法のことは、実は昨日テレビを見ていて知りました。
(なんて情報の遅い私‥‥。)
そのときは、「ああなるほど、知的財産権の保護のために改正されたんだな」
という程度の認識しかなかったのですが、
実は、そういう根の深い問題があったんですね‥‥。
経済産業省の人たちは、
基本的には、日本経済を発展させてくれる研究者を育てたいのでしょうから、
中村修二さんのような人は、
彼らにとっては反逆者ということになるのでしょうね。
頭の中にあることが何も使えないのだとしたら、
研究者は、よその企業に移ることなどとてもできない、
ということになってしまう‥‥。
恐ろしいことです。
結局、「個人」という概念は一切ない、ということですよね。
こんな理不尽なしくみに対して、何かなすすべはないものでしょうか。
なんとも腹立たしくて、しかたありません‥‥。
| さびしんぼう | 2006/05/22 8:38 AM |
はじめまして。bestowです。
阪大の捏造事件について、少しコメントさせてください。
私がいたころの阪大は、自由な雰囲気にあふれ、若手が積極的に議論をするような雰囲気がありました。でも、そのころから、捏造は始まっていたのですね。実は、もっと前からかもしれません。そして、今も続いています。
実は、先週の金曜日に阪大の友人(42歳、助手)が亡くなってしまいました。新聞などの報道では、自殺したことになっています。しかし、ここ1ヶ月だけでも、5人以上の知り合いと酒を飲み、話をしています。この研究室では、10年程前にも事件が起こっています。そのとき、適切に対処していたら、今回の事件は起こらなかったかもしれません。
奥さんと子供を残して、研究室で自殺したとすると、死ぬことによって、彼は何を訴えようとしているのでしょうか。この事件に対して阪大がどのような対処をするかによって、先の捏造事件以上の捏造事件になると思います。
| bestow | 2006/09/06 7:37 PM |
>bestowさん
こんばんは、はじめまして。
sabiこと、さびしんぼうと申します。
コメントをいただき、どうもありがとうございました。
お返事が遅くなりましたことを、お詫びいたします。
この報道のことを、私は知りませんでした。
心よりお悔やみ申し上げます。
本当に、なんと言ったらいいのか‥‥。
42歳、まだまだこれからという時期ですよね。
もし、自殺という報道が真実なのだとしたら、
ご家族を残してのそうした行為は、
よほどのことがあったうえでの“決断”であったのだろうと推察します。
ネットで検索してみたのですが、
大学側は、その方が所属しておられた研究室でのデータ捏造について、
調査委員会を設置して、8月初旬から調査を進めていたようですね。
その方は、捏造を明るみに出すべく何らかのアクションを起こして、
そのために、トップから圧力をかけられていたのでしょうか。
そして、そのことを生前、
お友だちの皆さんに相談しておられたのでしょうか‥‥。
それにしても、こんなことになるまで、
大学側は、何も打つ手がなかったのでしょうか。
悔しいですね。本当に。
10年前の「事件」というのも、気になります。
大切な生命までもが断たれなければならないような問題が、
もし、その研究室の内部に隠蔽されているのだとしたら、
何らかの形で早く明るみに出してほしいと、切に願います。
| さびしんぼう | 2006/09/13 9:57 PM |
阪大の杉*教授の件、なぜ助手の方が殺され(手を下したのが助手本人かどうかを問わず)なければならないのか、おかしな話だと思います。
さて、私の話ですが、先日エレクトロニクス**学会の11月号の会誌を見て、あまりのことに息を呑みました。
特集があったのですが、5題の総説の中に2題が実際のところ、盗用もしくは剽窃であった点です。阪大グループはとうとう引用文献からすら私の名前を抜きました。私が直接指導した学生は、盗用の成果を持って某・日*製作所の材料研究所に入ったようで目出度い限りです。
阪大の公開データから見る限り特許も数件出しているようですし、好き勝手なものです。
しかしまた、恐ろしいのは、その後ろに会社と組んで私を追い出すのに協力を頂いたと思われる公*試の研究員が堂々と書いているではありませんか・・・・
いつから日本の「研究者(ほんとに彼らが研究者なのかはわかりませんが)」恥を失ったのか・・・
でも、このような特集を組むエレクトロニクス**学会も学会としてどうなのでしょうか、単なる**なのか抜*ているだけなのか、久しぶりに笑えました。
日本の、エレクトロニクスが凋落するのも道理です。
| 被害者N | 2006/12/13 1:57 AM |
>被害者Nさん
こんにちは、おひさしぶりです。
これではわが国の将来もお先真っ暗だなぁと、ただただため息です‥‥。
嘆きの言葉しか出てきません‥‥。
私も若い頃、文系の全国学会で事務局幹事をしていましたが、
たとえ事務方であってもそれなりに、
自分たちの学会(&学界)の未来のことを真剣に考え、
運営や議論に一生懸命携わり、参加していました。
いまの若い人たちも、きっとそうだと思います。
現在、悪質な行為を働いている教授たちにしても、
そういう下積み時代を経て、自らの研究能力を培ってきたのでしょうし、
大勢の若い研究者の方たちに、幾度となく助けられてきたからこそ、
彼らの今日があるのだろうと思います。
それにもかかわらず、
そうした未来ある人たちを援助・育成するどころか、
その成果を横取りし、踏みつけにするなど、最低の行為です。
学会は、この種の行為を未然に防ぐという意味での評価機関としては、
もはや機能しないのでしょうか。
権威をかさにきたエセ研究者たちは、もはやチェックの対象から外され、
堂々と盗用行為のできる世の中になっているのでしょうか。
恐ろしい限りです。
しかし、どうか負けないでください。
正義はいつか勝つはずだと、私はやっぱり心のどこかで信じています。
(教育基本法の成立で、かなりダメージを受けてはいますが‥‥。)
| さびしんぼう | 2006/12/16 4:49 PM |
悲しいこと
さびしんぼう様
いつも、愚痴ばかりになり、申しわけありません。
中村修二さんも、日立の米澤さんも、東芝の枡岡さんも多分皆同じ気持ちをお感じではと思いますが、開発者にとって、自分の開発したモノは、「わが子」なのです。
私の悲しい点は、ひとえに「わが子」を取られ、かつ、「わが子」を自分の手で充分に育てることが出来ない悲しみなのです。
私は、中村修二さんは裁判に負けたのだと思います。なぜなら「わが子」を自分の手に取り戻すことは叶わず、その仕事は取り上げられてしまったのですから、金を積まれても悲しさは残っておられると思います。
私にとっての「わが子」は、酷い玩具にされております。
発明者の強みは、「わが子」の隅々を知っていることです。
残念ながら、盗用者達はこの子の表層しか見えておりません。従って、先に示した学会誌の中身は幾つかの点で間違った見解を示しております。
私は、この材料・技術をきちんと成人させたいとの願望は持っていますが、・・多分このまま行けば狂ったまま、この子は死の谷に落ち込んでしまうでしょう。
私の知人の中にも阪大出身の立派な方もおられるのですが、何故か私にとって阪大は鬼門の様です。
先の学会誌の後のほうも阪大出身です。
実際のところ、阪大当局には2度ほど情報は通知したのですが、何の反応もありません。
本間教授の件も考えると、何がしか阪大には構造的な変な土台があるのでしょうか?
私は、大阪市立大学で学位を頂きましたし、大阪の町は好きなのですが、沢山の泥水も飲まされ、結局大阪を離れざるを得なく現在に至っております。
先日、文科省のホームページに研究不正に対しての届け出窓口を設けたとの記事で、その窓口をチェックしましたら、科研費等文科省関係予算にかかわる研究のみであり、かつ、告発が「虚偽」の場合、告発者は訴えられるとの警告付きの窓口でした。・・・何のための窓口なのでしょうね
もし、エレクトロニクス**学会が、少しでも自浄能力があるのならば、RNA学会のように多少の調査を実施してくれたら嬉しいのですが、また、後の方の公*試の研究員が文献としてあげた特許の名前の順番がどうなっているのかぐらいチェックしたら、誰が主発明者なのかすぐにわかります。
すみません、また愚痴になってしまいました。
研究盗用は「わが子」を拉致されるのと同義であることを御理解頂ければ幸いです。
(新教育基本法は、滅私奉公ですか? 個人を殺して集団に奉仕して、・・・経産省の役人が言う通り、私は不埒者なのでしょう)
| 被害者N | 2006/12/22 3:03 AM |
>被害者Nさん
こんにちは、sabiです。
「わが子」に等しいという感情、私も大いに共感いたします。
それが論文であろうと、文学・芸術作品であろうと、農作物であろうと、
創作すること・ものを生み出すことに携わる人たちはみんな、
自らのcreatureに対して、そうした感情を持つことと思います。
ただ、開発・発明という分野に関して私は素人ですから、
もしそれが他人の手によっていいかげんな扱いをされた場合に、
どんな悲惨な結果が待っているのか‥‥
これについては、私が持ち合わせているわずかばかりの知識に基づいて、
想像力を働かせるしかありません。
それが開発者にとってどれほど悔しく、辛いことであるのか。
もしかしたら、そこには、
私の想像の及ばないほどのものがあるのかもしれなくて、
ただただ、心をいためるしかありません。
なぜ、大学当局からは何の反応もないのでしょう?
今後、調査をするつもりがあるのかどうか、
とにかく何らかの対応を考えていく予定があるのかどうか、
速やかに回答する義務があろうかと思います。
確かに、阪大自体に、何か構造的な問題があるのかもしれませんね‥‥。
文科省の窓口の件も、ひどい話ですね。
しかも、自分のところの予算にかかわる研究のみ!?
いかにも文科省らしくて、あきれてしまいます。
例えばうちの大学の、セクハラに関する相談窓口では、
告発者の側には、その事実を証明する義務はありません。
事実かそうでないかを証明するのは、あくまで調査委員会の責務であり、
それが結果として「虚偽」であった場合、
もちろん、(個人的に)訴えられる可能性はゼロではないでしょう。
しかし、はじめからそんな警告が出されていたら、
そんな恐ろしいところには、だれも相談に行かないと思います。
告発する側としては、委員会の調査能力をどこまで信頼してよいのかすら、
皆目わからないでしょうし。
盗用問題も、ある意味パワハラの極致であって、
その「力」に与しない立場の第三者機関が入っていかない限りは、
解決しないのではないでしょうか。
しかし、大学当局も、学会も、文科省もあてにならないというこの状況。
なにか打開策がほしいです‥‥。
| さびしんぼう | 2006/12/26 2:26 PM |
何とか、止めたいのですが
正直なところ、彼らの暴走を止めたいと思い手を考えるのですが良い手がありません。
彼らのホームページ情報から見ると、2004年以降、立て続けに論文を4報(先のエレクトロニクス**学会誌を入れると5報)プロシーディング11報、総説1件、特許3件も出しており、そのうち私が確認できるものは全て私の業績は無視されております。中には、材料の説明の引用文献は販売もされていない私の論文であったり、自己矛盾しているケースも多いのですが、あまりの多さに事実上この仕事を仕切っている観があります。
たぶん、このままほおって置くと、取り返しがつかない状況になりつつあります。
実際この仕事で、彼らはトヨ*自動車や日*製作所やらと共同研究を立ち上げているようで、最早私の業績を回復することは、日々困難になって来ています。
実は、私の手元には経緯を示すメールのやり取りが明確に残っており、これをたどるだけでも、彼らの不正行為を明らかにすることは容易なのですが(もちろん電子情報なので証拠能力は低いかもしれませんが、他の証拠も合わせればはっきりします)、第一、コンタクト前に私が発明者である、その領域の特許は出願されていますし、基本アイデアがこちらなのは容易に証明できます。
ですから、なぜ彼らがこのようなリスクを犯すのか、なぜそこまで他人を踏みつけに出来るのか理解できません。
今日の報道で多比良教授と川崎助手が東大を懲戒解雇されたのを知りました。
研究の捏造・改ざん・盗用が犯罪であることは共通認識になっていると思っているのですが。
最後の手段として、私が彼らを止めることは出来ると思いますが、多分それは、ほとんど「刺し違え」の形にならざるを得ないと思います。
本音では彼らが自主的に修正して欲しいのですが、既に転換不能点を越えてしまっています。
また、この業績を取り上げられ、いつの間にか社内で開発者の位置づけが社内プロパーに替わっていたり、かつ迫害に似た扱いもあり、どこまで耐えるべきなのか、正直つらいのが実状です。
このまま行くと、どこかで破滅的な動きをしてしまうかもしれません。
| 被害者N | 2006/12/28 2:01 AM |
>被害者Nさん
こんばんは、sabiです。
まさに、刺し違えることでしか、
この不正を止めることはできないのでしょうか。
だからこそ、その人たちもたかをくくって、
好き放題やっていられるのでしょうか。
しかし、もし仮にこの状況で刺し違えた場合、
これまでに私がお聞かせいただいた範囲で考える限りにおいては、
被害者Nさんが負われることになるであろう傷よりも、
相手方にとっての傷のほうが、より大きいような気がしているのですが。
(というよりも、いまのところ先方は無傷の状態なのでしょうけれど。)
とはいえ、それで被害者Nさんが失職し、
再就職の道も絶たれるような羽目になるのであれば、
やはり、それは最悪の事態ですよね‥‥。
なぜ、そういうことになってしまうのか。
現代のわが国の企業社会とは、しょせんそういうものなのか。
納得いかないものがあります。
すぐれた研究力量があっても、その名前を世に認められない限り、
どうにもならないのでしょうか。
他人を利用するような人たちのしがらみから解き放たれるべく、
周囲のつながりを生かして、あらゆる可能性を探って、
なんとか道がひらけないものでしょうか。
| さびしんぼう | 2006/12/28 10:10 PM |
sabi様
私も、多分彼らにとって破滅的になるだろうことは判ります。理研が表明しているように、盗用は3つの研究不正にカウントされている重要な不正であり、私の持っている情報だけでも充分に彼らの息の根を止められるでしょう。
はじめは、(名誉)教授の暴走ではないか?助教授(現・教授)(元)学生は引きずられたのか?と思い、どこかで、誰かが止めてくれるのではないかとも考えたのですが、・・・
私が、対応策を取れば、多比良教授の研究室の関係者が受けたのと同様、あるいはそれ以上に、特にこの研究で多分博士を取ったであろう(元)学生の一生も傷つくだろうことは十分予想がつきます。
彼が、修士2回生の折、私に「この材料のおかげで研究を続ける意欲が出ました」と言った言葉を忘れられません。
しかしながら、彼の学位論文を私は知りません。
現在、事実上この領域の業績を完全に否定されている私の立場を回復するためには、多分どこかで「宝刀」を抜かなければならないのでしょう、しかも抜いた以上、中途半端では私自身の破滅になるでしょうから、トコトンやるところまで行くしかないでしょう。
なぜ彼らは、私をそこまで追い詰めるのでしょうか
特に、最近の論文等は助教授(現・教授)や元の学生がトップ名で書いているのですから彼らも共同正犯なのでしょう
私の立場がどうなるのかは、まったく見えません。
これまでも、あまり普通の常識的なラインからは外れていますし、研究領域も研究環境も多分想像の埒外でしょう。
正直なところ、まともな研究環境で仕事をしたことはほとんど無くても業績はあげてきたし、社外の人脈も作りあげてきたし、
ですから、私は多分刀を抜くでしょう、しかもあまり綺麗ではない形で始末を付けるしかないとも思っております。
会社がどう出るかは全く判りません。少なくとも公式には処分は出来ないはずですが、嫌がらせはひどいでしょうね
但し、既にその状態にあるとも言えますので、その点では変らないのかもしれません。
本当の気持ちは、こんなことで悩むより、実際の仕事がしたいのですが・・しかし、その仕事をするためにも、現状を看過は出来ません。・・準備が出来たところで年度末を目処として動くことになるでしょう
| 被害者N | 2007/01/06 12:46 AM |
>被害者Nさん
こんにちは、sabiです。
私もあの事件で、川崎助手が懲戒解雇されたことには驚きがありました。
筆頭著者であり、実際にその実験を担当していたとのことですから、
当然といえば当然なのでしょうけれど、
“本当にそれが妥当な処分なのか?”という疑問は残ります。
元助教授の方、元学生の方も、
そういう意味ではやはり同罪になるのかもしれませんが、
その方々は、Nさんに対する加害者であると同時に、
被害者でもある(または、今後そうなりうる)可能性も、
否定できないように思います。
告発することで救われるとも思えませんが、
このままでいることが、その方々にとって幸せだとも思えませんし‥‥。
Nさんが日々悩み続けていらっしゃる現在の状態は、
心身ともに、極限的に辛いことだろうと想像しています。
素晴らしい才能を持った方が、邪悪な人たちやシステムに阻まれて、
前へ進むことを止められているのは、本当に胸の痛むことです。
なんとか現状を打開できるよう、心から願っています。
| さびしんぼう | 2007/01/09 4:46 PM |
sabi様
正直なところ、彼らにそこまでの責任を取らせることに逡巡が無いとは言えません。はじめは、現名誉教授も、きわめて紳士的でしたし、多分、こちらの体制(会社)に、彼らを盗用に誘う要因があったことは間違いないでしょう。ましてや、現教授(前助教授)も、元学生も、紳士的ではありましたから、基本は善人なのでしょう。
多比良教授のケースでも、川崎君が環境に押しつぶされたことは充分に理解できます。だからと言って、多比良教授が全て悪いとも思えません。実際、私は多比良(元か!)教授との面識もあり、少なくとも多比良先生の業績は認められるべきものは思えませんので、現実だけ見れば、全て川崎君の責任であると言えなくも無い点では、ファン教授のケースとは異なるとも思います。
しかしながら、一昨年の核酸化学シンポジュウムでの多比良先生の対応には、核酸化学の研究者達は皆怒っております。
話がずれてしまいました。
彼らには是非本来の研究者の良心に立ち返って、復活してもらいたいとは思いますが・・・・その前に、少なくとも、博士の資格を持つ以上、大人の責任を取る義務があります。
研究不正は、正さないと、研究そのものが破綻します。
現に、私の盗用においては、発明者である私の目から見て明らかにミスリードされ始めており、使えない技術になってしまうでしょう。小柴先生は、「自分がやらなくても科学現象は誰かが必ずやる」と仰っていましたが、私はそれには同意いたしません。
実際、多比良教授の件でも、ファン教授の件でも実際に研究発展の重大障害となっていると認識しています。
多分sabiさんがお感じになっているように、阪大の現教授も元学生君も、このまま研究不正を「当たり前」のこととしてこれからの仕事を進めるならば、次にやることは、また研究不正でしかないと思います。しかも、はじめ、あれだけ誠意的に見えた連中が、実際のところ、現時点では中心でやっています。
この状況を考えた場合、動かざるを得ないと考えています。
追記:私は材料ベースの研究開発を基礎としています。ユニークなナノ材料を2種類持っており、そのため、材料を使う領域として実装等のIT関連と、核酸化学関連のバイオ領域とに絡んでおります。一見無関係なようですが・・・(もちろん苦労はしますが)
| 被害者N | 2007/01/10 2:13 AM |
済みません、先の記載に、意味不明の箇所を作ってしまいました。
多比良先生の部分、以下に修正します。
「少なくとも多比良先生の過去の業績は、認められるべきものはあると思います。従って、現実だけ見れば、今回の捏造は全て川崎君の責任であると言えなくも無い点では、ファン教授のケースとは異なるとも思います。」
| 被害者N | 2007/01/10 2:22 AM |
>被害者Nさん
こんばんは、sabiです。
東大の件には、そのような事情があったのですね。
マスコミの報道などで名前が前面に出るのは、
やはり教授ということにならざるをえないのでしょうか。
もちろん、いずれにしろ、
自らの背負っている社会的役割を自覚して、
きちんと責任をとっていただくことが必要であることには、
変わりはなかったとは思いますが‥‥。
研究成果の盗用が、たんにモラル云々の問題というだけでなく、
研究内容そのものを歪ませ、
科学の進む道を後退させてしまうということ。
Nさんとのやりとりをさせていただく中で、それがよくわかりました。
決して、見過ごされるべきことではありません。
Nさんのお仕事、非常に社会的影響の大きい分野でもあり、
業績としても重要であることが、素人の私にも理解できます。
(←真の意味では、理解できてはいないのでしょうが(^^; )
それにしても、ITとバイオとは!
本当に、幅広い領域に携わっていらっしゃるのですね;;;
ぜひともそれらの研究が、
正しい形で、社会的に活用されていくものになれば‥‥ と、思います。
| さびしんぼう | 2007/01/10 7:45 PM |
sabi様、お久しぶりです。
色々と有りました。結局不正は正されてはおりませんが・・
結論から言いますと、会社を辞めました。会社都合ですから、馘首になったわけです。
前職の会社は、ここ数年不祥事続きで、開発方針もハッキリせず、結局私の仕事は無くなりました。無くなると共に、わけの判らない組織への出向命令が来て、全く仕事になりませんでした。
結局、本当に共同研究をしている大学の先生達のアドバイスと尽力で、道を決めましたが、バイオ関連においても基本特許を会社名で取得(米国特許を成立させています)していたため、その対策に悩みましたが、会社側が事実上の退職勧告をしたことを根拠として、スピンアウトするとの名目で特許の譲渡を申し出て、退職金と相殺の形で買い取って出ることが出来ました。
しかしながら、同時に申し出た、ナノテク関連特許は拒否されました。
そんなこんなで、阪大への対策を取れる状況ではなかったのですが・・
実際、一昨日にも阪大の連中は平然とパクリ研究の発表を続けています。
ところが、久しぶりに特許を調べてみると、あるはあるは、前職会社の連中が私からパクッたアイデアを特許として、出すは、出すは、現時点で公開ですから私が在籍していた時点で、勝手に出していたわけです。阪大の連中との連名もありました。
技術泥棒も、会社ぐるみであったことはこれでハッキリしました。
経済産業省の連中も、さぞ愉快しょう
正直なところ、ナノ粒子関連はもう見たくもないという気持ちです。
幸い、現時点はバイオ関連でやっと仕事にはなっていますし、良い先生たちに恵まれている部分は有るのですが・・・
ナノ粒子関連でも良い先生にも会ってはいるのですが・・
何か嫌ですね
| 被害者N | 2008/02/07 1:08 AM |
>被害者Nさん
こんにちは、sabiです。
本当にごぶさたいたしました。
こんなブログですが、ご記憶にとどめていただきありがとうございますm(__)m
そんなことになっていたとは……。
たいへんな日々だったのですね。
あまりにも不条理すぎる結末ではあるものの、
現時点で、実力を十全に発揮できる条件下にいらっしゃるのであれば、
Nさんにとっては、幸せな方向…… といえるのでしょうか。
どうかこれ以上、Nさんの心が疲弊しませんよう、
そして、光り輝く将来あれと、心から願っています。
とんでもない大きな不正。どうして明るみに出ないのかと思います。
一流の企業、大学、研究所とはいえ、その未来に翳りが差しているがゆえに、
盗用などの事件を引き起こす羽目になるのでしょうか。
だとしたら、告発云々にかかわりなく、行く末は見えているのかもしれません。
しかし、やはり悔しいですね。
| さびしんぼう | 2008/02/23 3:04 PM |
sabiさんの復活は、嬉しいですね。
誰かに昔言われました、「Nさんの仕事は、いつも綱の上を渡ってるね」
面白いことに、何とか今は綱は、繋がっています。
ただ、誰かに聞いて貰いたい、と言う気持ちです。
特許制度も無茶苦茶です。発明者でもない人間が、上司であったことを利用して、出願できるのですから
しかも、あからさまにパクッているんですから、
しかも、私が先に出していた特許を取り下げて、自分達の名前で出して、しかも特許庁はそれに登録査定を出すと言う有様、
人間不信になってもしょうがありませんが・・
波乱の多い1年でした。研究実務である実験は殆んど出来ませんでしたが、幸いバイオとナノテクで、依頼を受けて2冊ずつ、本の部分執筆もしましたので、少なくともこの領域での存在は示せたと思います。(いわゆるお高い調査会社本3冊、講*社本1冊)
そうそう、少し心が穏やかになる話が1つ。
バイオのほうで買い取って出た特許が、特許査定がとれました。基本特許になりますので、非常に強い特許です。
多分、この領域で米英以外の国が取った珍しい例でしょう。この特許、既にアメリカ特許、(ついでですが韓国特許)が取れていますから、日・米・韓で成立した特許になりました。
| 被害者N | 2008/03/06 2:03 AM |
技術立国などと騒いでいても、法令と国会審議と、投稿内容に示された、このような行為の可能性と情報操作の実情(マスコミの様様なレベル(御用系の画策もふくむ))を考えれば、正体は見えてくる。
Nさんとか、先日なくなった助手の人とか、ある特許をとったというくだりがありますが、これでは再検証できにくい。新聞発表の件でも地方版では情報格差ゆえの忘却、情報の正当性への不信感がぬぐえない。
常軌を逸した内容のようですし、正当であると信じるなら、過剰な負担抜きに検証できる糸口を示すべきではないでしょうか。理系の人ならわかるでしょう。
| | 2008/05/07 2:19 PM |
社団法人エレクトロニクス実装学会において刊行されている、エレクトロニクス実装学会誌記載の第9巻第7号(通巻第62号)2006年11月
■ 特集/金属ナノ粒子を応用したマイクロファブリケーション 複合型銀ナノ粒子を用いた接合技術
/大阪大学 廣瀬明夫,山口拓人,井出英一,小林紘二郎 528
この特集に引用された彼ら自身の論文の多くに、複合型銀ナノ粒子の説明として私の論文・特許が引用されていながら、当時も現在も私の作った複合型銀ナノ粒子が市販されていないことから見ただけでも充分である。また、2002年に廣瀬明夫が発したメールがあり、そもそも私が発案し、紹介したものであることは充分に証明が付く。なお、私は、この特集の次の論文「金属ナノ粒子および合金ナノ粒子ペーストによる微細回路形成 」 /大阪市立工業研究所 中許昌美 533
の引用に出てくる:特許3205793 超微粒子及びその製造方法」の主発明者である。
2002年6月17日付けメール
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At 01:16 午後 02/06/17 +0900, Akio Hirose wrote:
**様
大阪大学の廣瀬です。4月の貴社訪問の際には大変お世話になりありがとうございました。
その際にお話のあったAgナノ粒子については、特に興味を持ちました。
当日の議論でもありましたように、エレクトロニクス接合材料(特に高温はんだ代替材料)としての可能性は大きいと考えられます。当研究室では、貴社との共同研究も含めて、可能であればこれに関して基礎的検討を行ってみたいと考えております。開発商品と言うことで困難な点もあるかと存じますが、貴社のご見解をお知らせいただければ幸いです。
*******************************
廣瀬明夫
大阪大学大学院 工学研究科 生産科学専攻
565-0871 吹田市山田丘2−1
TEL
FAX
e-mail *****@mapse.eng.osaka-u.ac.jp
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まあ、事実上私の正体を出しているようなものですが、仰るとおり、いささか信じられないレベルの話でもありますので、はっきりさせます。
しかし、正直未だに怖いですよ。
実際、彼らの書いた論文を見れば判りますし、彼らの新聞発表、朝日1件、日刊工業2件もだし、廣瀬明夫のホームページ表紙も、堂々と自慢げに書いていますし、
実際、どうすればよいのか、未だに迷い続けています。
コメント送信の手が震えます。
| 被害者N | 2008/07/06 12:38 AM |
>被害者Nさん
こんばんは、sabiです。
夜中にふと目を覚まして、携帯サイトからNさんの投稿を読み、
思わず息を飲みました。
Nさんの勇気に、心から敬意を表します。
この書き込みが、いかに大きなリスクをともなうものであるか、
私も重々承知はしているつもりですが、
正直なところ、胸のすく思いがしています。
(不適切な表現かもしれませんが……。)
5月7日付のコメントを書かれた方、
私からはなんともお返事のしようがなかったのですが、
情報を明示する方向へと、背中を押してくださったのですね。
もし、このページが少しでもNさんのお役に立つのでしたら、
ぜひ使ってやっていただければ、と思います。
| さびしんぼう | 2008/07/06 3:39 AM |
ルビコン川を渡るのは、怖いものです。
間違いなく、これは、彼らに対する告発です。
もし彼らに、名誉と言う言葉があるのならば、反論したらよい。
もし彼らが、裏で手を回して私を潰す為に努力を始めたら、お互い地獄でしょうね。
(これまでの経緯から、これになる可能性は高いですが・・)
主犯は小林紘二郎氏だと確信しています。当時教授でしたし、2005年のナノ学会での発表、同じく2005年の1月の電話と云い、たちが悪すぎます。現在、福井工大教授になっていますね。
廣瀬氏は、多分始めは従犯だったと思いますが、彼が積極的に論文を書くようになってから、私の名前を完全に消しましたし、そもそもそれ以前の迫害を知っていて、やっていることですから、現時点では完全な共犯か主犯でしょう。
井出英一君は、居心地好いですか?確かにあなたは単なる院生だったかもしれませんが、大人の研究者なのですから、事の善悪は知るべきです。日立製作所が経過を知っていれば、会社も共犯になるのですよ。
どんなに、善意で見ても、彼らの行為は、盗用に当たります。
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独立行政法人 理化学研究所の表明
研究不正
「研究不正」とは、科学研究上の不正行為であり、研究の提案、実行、見直し及び研究結果を報告する場合における、次に掲げる行為をいう。ただし、悪意のない間違い及び意見の相違は研究不正に含まないものとする。(米国連邦科学技術政策局:研究不正行為に関する連邦政府規律2000.12.6 連邦官報 pp.76260-76264の定義に準じる。)
(1) 捏造(fabrication):データや実験結果を作り上げ、それらを記録または報告すること。
(2) 改ざん(falsification):研究試料・機材・過程に小細工を加えたり、データや研究結果を変えたり省略することにより、研究を正しく行わないこと。
(3) 盗用(plagiarism):他人の考え、作業内容、結果や文章を適切な了承なしに流用すること。
平成17年11月2日
理研科学者会議
科学研究における不正行為とその防止に関する声明
科学者は、その研究目的が自己の好奇心に基づくものであれ、国策的戦略にのっとったものであれ、できうる限り自律的かつ誠実に研究を遂行する義務を持ち、その研究成果を自らのものとして公表する権利を有している。
理化学研究所は、わが国随一の自然科学における総合研究機関であり、自然科学の新しい研究分野を開拓するとともに、国民の負託に応じた重要な分野での戦略的研究を遂行し、研究成果の社会への還元に努めている。すなわち、世界に伍して先端的研究を推進するわが国の拠点である。この理化学研究所において、研究者は他の機関にも増して、前述にある研究者としての義務と権利を心して自覚し、諸外国としのぎを削りつつ研究を遂行しなければならない。
昨今、科学研究において、捏造(Fabrication)、改ざん(Falsification)、盗用(Plagiarism)などの非倫理的不正行為が発生しており、理化学研究所もその例外ではなかったことは悲しむべき事である。
研究における不正行為は、研究者に社会が託した夢と信頼を裏切る行為であり、科学に対する裏切り行為であるとともに、研究者自身の自殺的行為であると極言できる。理化学研究所の研究者一人ひとりが、このような不正行為に陥ることのないよう、厳しく自らを律するとともに、他者にその疑いがある場合に、すみやかに適切な対応をなし、不正行為を未然に防ぐ努力をなすべきである。
科学研究の不正は科学者に対して社会から託された夢と希望を自ら踏みにじる行為であることを改めて強く認識し、科学をこよなく愛する理化学研究所の研究者として、以下のことを宣言する。
科学の真理を追求するうえで、いつも他を欺くおそれがないよう自らを律する。
他者の不正を決して黙認しない。
指導的立場に立つ研究者は、研究に不正が入り込む余地のないよう日々心を配る。 また、不正のないことを示すための客観的資料・データ等の管理保存を徹底する。
研究論文の著者は、その論文の正しさを客観的にいつでも誰にでも説明する責任がある。
| 被害者N | 2008/07/07 11:41 AM |
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